STEP 1
網点(あみてん)のしくみ
印刷は基本、インクを「載せる / 載せない」の2択。中間の灰色は出せません。そこで点の大小で明暗を"錯覚"させます。これが網点です。
点の大小で濃淡
濃い所は大きい点、薄い所は小さい点。点の面積で明るさを表現します。
目が混ぜてくれる
離れて見ると、点と余白が目の中で混ざって灰色に見える。これが網点のマジック。
線数(せんすう/LPI)
1インチあたりの点の並びの細かさ。数字が大きいほど点が細かくなめらか。チラシ133・雑誌175線が目安。
網角(あみかく)
点の並びの角度。カラー印刷では版ごとに角度を変え、モアレ(干渉縞)を防ぎます。→ 次のJ2で。
STEP 2
写真を網点にしてみる
下の写真を網点に変換しています。グレー(黒1色)とカラー(CMYK)を切り替え、線数(点の細かさ)や「離れて見る」を動かすと、点が濃淡・色に溶けます。
⚠
これは画面上での簡易シミュレーションです。網点の見え方・線数・解像度の印象は、印刷機・用紙・インクや見る距離によって変わります。正確なところは、印刷所の印刷見本を見て確かめるのがいちばん確実です。
網点の色:
線数を大きく(点を細かく)するほどなめらかに。離れて見るを小さくすると、点がひとつの濃淡に溶けて見えます——これが印刷の見え方です。
STEP 3
なぜ白黒(線画・文字)は 600〜1200dpi?
写真は網点で濃淡を"ごまかせる"ので350dpiで十分。でも白黒2値(線画・文字・ロゴ=濃淡のない純粋な白か黒)は網点でごまかせず、輪郭のガタガタ(ジャギー)がそのまま出ます。だから高い解像度が必要です。
1753506001200
写真(カラー/グレー) 網点で濃淡を作れる → 350dpi でOK
白黒2値(線画・文字) 網点でごまかせない → 600〜1200dpi 必要
同じ「白黒」でも別もの。
グレースケール写真は網点で階調が出せるので350dpiで足ります。一方白黒2値の線画・文字は点の大小がなく「打つ/打たない」だけなので、斜線や曲線がギザギザに。なめらかにするには画素を増やす=高解像度しかありません。B5「解像度のきほん」とあわせてどうぞ。
STEP 4
網点と解像度のクイズ
網点と解像度の考え方が身についたか、全8問でチェックしましょう。
PLUS
網点・解像度 早見表
| 種類 | 濃淡の作り方 | 必要な解像度(原寸) |
|---|---|---|
| カラー / グレースケール写真 | 網点(点の大小)で階調を表現 | 350dpi(≒線数の約2倍) |
| 白黒2値(線画・文字・ロゴ) | 階調なし。白か黒のみ | 600〜1200dpi |
| 線数の目安 | チラシ 133線 / 雑誌・写真集 175線 | — |
網点の合言葉:
① 印刷の濃淡は点の大小 ② 線数が多いほどなめらか ③ 写真は350dpi・線画や文字は600〜1200dpi
—— 次の J2「CMYK 4色刷り」では、その網点を4色重ねてフルカラーを作ります。