← Museum Experience Golden Ratio & Canon / Euclid – Tschichold

Ratio

比率のきほん

美しい寸法は、偶然ではなく数の関係から生まれる。 古代の黄金比、自然に潜むフィボナッチ、そして本の余白を導く「ページ・カノン」。 デザイナーが紙面の寸法を「なんとなく」で決めない理由を、手で動かして確かめよう。

01

黄金比を、
探す

線を、いちばん心地よく感じる場所で分けてみよう。

全体 : 長い部分 = 長い部分 : 短い部分。この関係が成り立つ点が黄金比(φ≈1.618)。多くの人の「なんとなく良い」が、この比のあたりに集まる。

02

フィボナッチと
黄金長方形

1, 1, 2, 3, 5, 8, 13… 隣り合う数の比は、φ に近づく

黄金長方形から正方形を切り落とすと、残りもまた黄金長方形。これを繰り返すと、自然界の貝殻や花のような渦巻きが現れる。

03

ページ・
カノン

本の余白は、対角線が決めていた。

中世の写本やルネサンスの本、そしてチヒョルトが再発見した「秘密のカノン」。見開きの対角線を引くと、本文ブロックの位置と、内・上・外・下=2:3:4:6の調和した余白が幾何学的に導かれる。

「幾何学は2つの宝をもつ。
ピタゴラスの定理と、黄金比。」

— ヨハネス・ケプラー

比率は、再現できる美しさだ。グリッド(Room 03)が版面を分割する前に、 まず版面そのものの形と余白が、比率によって決まっていた。 黄金比は「必ず使うべき魔法の数」ではないが、寸法を関係で考える態度—— それこそがデザインを説明できる仕事に変える。