01
円と、
引き算
家紋の原則——円におさめ、飾りを削ぎ、白黒だけで語る。
植物も、道具も、星も、紋になるときは徹底的に単純化される。遠くの旗でも、小さな着物の胸元でも、一瞬で「どの家か」が分かるように。見本帳の紋を選んで、かたちの由来を見てみよう。
02
対称の
設計図
多くの紋は、1つのモチーフを回転させて作られている。
「三つ」「五つ」「八つ」——紋の名前に数が多いのはそのため。モチーフと分割数と枠を選ぶだけで、紋のかたちが立ち上がる。紙に墨で染め抜いた職人と同じ設計を、ここで試そう。
03
紋を、
読む
紋は読める。かたちの数と由来が、そのまま名前になる。
「三つ鱗」「九曜」「武田菱」——名前とかたちの対応が分かれば、初めて見る紋も読み解ける。歴史で見た、あの家の紋を当ててみよう。
「最小のかたちに、
— 家紋、九百年つづくアイデンティティ・デザイン
最大の意味を。」
円におさめる・引き算する・対称で組む——家紋の設計は、現代のロゴデザインと まったく同じ課題に答えている。小さくても潰れない、遠くからでも分かる、誰が写しても同じになる。 ノイラートの絵ことば(Room 06)より何百年も前に、日本はすでに 再現可能な記号のシステムを持っていた。